並んでいるお客様の心理
不運にもお客様同士のタイミングが重なってしまった場合、お客様にレセプション前で立ったまま並んでいただくことになります。
この状態が日常的に起こっていてスタッフも普通のことだと認識していたら、すぐに改善するべきです。
待ち時間が長かったお客様は、スタッフの項目だけではなく、他の項目に対しても、低評価をつけることに対して抵抗がなくなってしまいます。
改善案の前に、お客様の心理を知るために、自分自身がレセプションの前にできたお客様の列に並んでいると想像してみてください。
こんなことが気になるのではないでしょうか。
・ 他のお客様の対応が長引き、自分が予想した待ち時間を超えてしまった
・ レセプションに使われていないチェックイン用のパソコンがある
・ 自分の並んでいた列が他の列より時間がかかっている
・ 事前に住所氏名連絡先を連絡済みなのに、再度記帳しなくてはいけない
ストレスを感じてしまう理由
お客様は混雑したレセプションを見たとき、待つことを覚悟されました。
ですが前のお客様がチェックインに予想以上に時間がかかってしまった場合、予想通りに進みませんからストレスになってしまいます。
またコンビニなどの小売業でよくあることですが、レジにお客様が沢山並んでいるのに、レジにはスタッフが一人しか居らず、店内で品出しをしている他のスタッフもナカナカ空いているレジに入ろうとしない……
なんてことがよくあります。
こうして口に出してみると、自分は小さい男だなと思ってしまいますが、皆様も同じようにストレスを感じているのではないでしょうか。
そして自分が並んでいた列の流れが他の列より遅れだしたときもストレスを感じてしまいます。
ストレスに感じるということは、スタッフが機転を利かせれば、もっと上手くできるだろうと思っているからなのです。
自然災害や急病人の対応でチェックインが遅くなったとしても誰も悪く思わないですよね。
混雑時の対応方法
では、先ほどの問題を解決するためには、どのような方法があるでしょうか。
レセプションが混雑したときは必ずパソコンの台数分だけレセプショニストに対応をさせましょう。
レセプショニストがパソコンの台数より少ない場合は、余るパソコンはお客様用のパソコンにした方がいいでしょう。使いませんし。
チェックインのパソコンの台数よりもスタッフの数に余裕がある場合は、並んでいただいているお客様にお名前だけでも聞いてメモしておき、レセプション内でお客様の宿泊者名簿を準備しておきましょう。
並んでいただく列も各スタッフの前に個々に列を作らずに、一つの列になり並んでいただき、対応可能になったスタッフのデスクに順番に移動してもらう方法がいいでしょう。
そして混雑しているときは、宿泊者名簿には名前だけを記入してもらいましょう。
そのためには、お客様ごとの住所連絡先が既に記載された宿泊者名簿をあらかじめ準備しておく必要がありますが、宿泊者名簿は全てお客様の手書きでなければいけないという法律はありません。
宿のスタイルによって対応を変える必要がある
こうして改善策を書いていると本当に簡単に思えてしまいます。
私が運営していた宿では、お客様のチェックインが重なってしまった場合は、お待ちになられているお客様には、前のお客様がチェックインをされている間、ロビーにあるソファーに座って御記帳していただき、オススメ観光情報を手書きで追記した地図を渡し、その地図を見てもらいながら待っていただいていました。
ゆっくりできる観光地だったので、このような方法も可能でした。
ですが駅前の繁華街にある宿の場合だと、お客様も忙しい方が多いと思いますので、高級ホテルでない限りは、なるべく迅速にチェックインをする方が望ましいでしょう。
□ レセプションのパソコンが空いているのにスタッフがいない状況は無くすこと
□ 宿泊者名簿にご記入していただくのは署名だけでいい状態にしておく
□ レセプション以外でもチェックインに利用できる場所と方法を見つけておく