実際の清掃で気をつけるポイント

水回り

目の高さに近いものは念入りに

水回りに関しては、皆さん十分綺麗にしていると思うので特にアドバイスできるようなことは無い気もしますが、一応、私が運営していた宿で実施していた水回りをお客様に綺麗に感じてもらえるような仕組みや工夫を書かせていただきます。 

 

シャワールームや洗面台などにある、金属で出来ている箇所は光り輝くので綺麗ですが、その分だけ人間の注意を引きやすいため汚れも目に付きやすくなります。

 

光り輝くものにや、動きのあるものに人間は注意を引きやすい特性を生かして、おしゃれなガラス製品などを水回りにおいておくと清潔さを感じてもらいやすくなります

 

また目の高さに近いドアのドアノブの付近などは手垢や指紋が付きやすいので念入りに清掃が必要です。

 

あとはシャワーカーテンが意外に臭うことがあるので注意が必要です。

 

館内全てのクオリティーを同等にする

客室だけではなく、館内全ての清掃のクオリィティーを同等に保つことも大切です。

 

清掃用具を置いておく部屋が整頓されていなかったり汚かったりしていませんか。

 

汚くてもいい場所を作ってしまうとスタッフの清潔さの意識が下がります。

 

また必要であれば、スタッフが清掃しやすく、汚れが見つけやすくなるように、浴槽を外しシャワールームだけにするなど、設備面での工夫も大切です。

 

ライティング

客室を魅力的に見せる逆光効果

光の使い方によって、客室をより魅力的に見せることができます。

 

お客様が廊下から客室に入られたとき、まだ日中であれば陽の光が差し込む窓が一番奥に見えるはずです。

 

太陽の光が外から客室に差し込んでいますので、廊下側から見れば客室は全て逆光の状態になります

 

逆光状態だと目に入る物体の陰影が際立ち、家具などの輪郭にツヤが出て清潔感のある見た目になります。

 

また一つの大きなライトだけで客室を明るくするのではなく、複数の種類のライトを使う方が陰影の表情が増え客室がより魅力的に見られます

 

逆光効果と清潔感

このライティングについての説明ですが、実はほとんどの宿では無意識にできていることです。

 

ですが、光の使い方を知らなければ分からないこともあります。

 

それは、夜中より日中の逆光状態の客室の方が清潔感があるということです。

 

なので、なるべく多くのお客様に逆光状態の客室を見てもらうためには、西陽の当たらない客室は夜遅くにチェックインされるお客様に使っていただく方が効率的と言えます。

 

また、客室のドアを開けたとき、廊下より客室の奥の方を明るくしておけば、日中と比べて効果は減りますが逆光効果は夜中でも使えます

 

匂い

健康に悪影響だから臭い

清潔さの項目での匂《にお》いとは、臭《にお》いのことで、臭《くさ》いかどうかです。

 

客室内が臭いと、眠ることができないため、正直最悪の評価をされるのではないでしょうか。

 

臭いの質にもよりますが、臭いと認識されるということは、人間の健康に悪影響を及ぼす成分が空気中に漂っていると脳が判断している状態になり、場合によっては頭痛を引き起こすこともあります。

 

海外のお客様と畳の匂い

また人によっては一般的にいい匂いと言われている匂いでも臭いと思われる匂いもあるので、客室内はなるべく無臭であるべきだと考えられます。

 

例えば海外のお客様の場合、日本人にとっては特別な存在である畳の匂いが臭いと受け取られてしまう可能性がかなりあります。

 

逆に海外のお客様の強烈な香水の匂いも、馴染みのない日本人のお客様の場合、臭いと受け取られてしまうことがあります。

 

タバコの臭いは論外なので割愛させて頂きます。

 

私は宿業を始めるとき、キッパリとタバコは辞めました。

 

臭いの元があれば除去をし、オゾン発生装置で客室の匂い対策を完璧に行いましょう。

 

ポイント

 

水回り

 

□ 水回りの金属部分が一番見られるので、徹底的に清掃すること

□ 館内全ての清潔さクオリティーを同等に保つこと

 

ライティング

 

□ 逆光状態の客室は清潔感が増して見える

□ 廊下の明るさと客室の明るさに差をつけて逆光状態にする

 

匂い

 

□ 海外からのお客様には畳の匂いは臭いと思われることがある

□ オゾン発生機をしっかり使用しておく