お客様への伝え方

アナログで伝える

手書きの文章の印象

お客様に安全に、そして快適に過ごしていただくため、お客様に伝えておくべき大切な注意事項などは口頭プラス、「手書き」の文章で伝える方法が効果的です。

 

私が運営していた宿では、お客様がチェックインされるときには、地元の人がおすすめする隠れた観光スポットを、既存の観光マップに手書きで書き込んで渡していました。

 

実際に自分で手にとって見てみると、コンピューターで作られたフォントより手書きの文字の方が明らかに注意を引くことが分かりました。

 

手書きの文字と比べると、機械で印刷された文字達が整然と並んでいると、どこか間違い探しをしているかのような印象さえ受けます。

 

コンピューターで作られた狂いのないフォントと比較すると手書きのアナログ文字は一見すると同じ文字かもしれませんが、線の濃淡や、インクの滲み具合、一つ一つのフォントに共通する筆跡の特徴など膨大な情報が入っています

 

お客様の反応や頂いた口コミの内容からも、手書きの文章の方がより強く印象を残してくれることが分かりました。

 

皆さんも一度、ご自分の宿の説明文の中の大切だと思う一文だけを手書きに変えてみて見比べてみてください。違いが分かると思います。

 

手書きの文章の使い所

全てをアナログにすると、逆にアナログの印象効果が薄まります。

 

なのでデジタルベースの情報の中で特に重要だと思う箇所を手書きにすると、手書き部分が際立ち、お客様に伝えたい情報を効果的に印象づけることができます。

 

例えば禁煙に関する情報は非常に大切なので手書きでもいいですし、手書きで赤色のマジックペンで四角く囲ってもいいと思います。

 

余談ですが、これからのホテルはアナログ感を強く残しながら、しかしその裏では陰ながら膨大なハイテク機器に支えられている。そんなホテルが人気になるのではないでしょうか。

 

宿泊約款について

宿泊約款の役割と効果

客室内に置かれているバインダーの中には、宿のインストラクションと共に宿泊約款が同封されています。

 

詳しく読まれるお客様、適当に読まれるお客様、全く読まれないお客様がいらっしゃられると思います。

 

ちなみに宿を運営する以前の私は、全く読みませんでした。

 

現在の私は研究目的のために時間があるときは積極的に内容を見ていますが、正直何ページにもわたる普段使わない難しい表現で書かれた文章を読むのはリラックスとはかけ離れた行為ですよね。

 

そもそもバインダーの中にはインストラクションだけで宿泊約款を入れていない宿も中にはありますが、ほとんどの宿の場合、バインダーは引き出しの中にしまっているのではないでしょうか。

 

難しい文章で書かれた宿泊約款を客室内に置いておく、口コミ評価上のメリットとしては、善良なお客様からすれば宿内に宿泊している他のお客様が迷惑行為や不衛生行為をした場合には、宿泊約款で記載されている通り、宿のスタッフが厳正に対処してくれると思い信頼感が向上することです。

 

ただし、前述の通り堅苦しい文章は見てるだけで疲れてしまいますので、引き出しの中にしまっておく方がいいでしょう。

 

ポイント

 

アナログで伝える

 

□ どうしても伝えたいことは手書き文字を使って伝えると効果的

□ 特に大切な一文だけを手書き文字にする、全てが手書きだと効果が薄まる

 

宿泊約款の効果

 

□ 宿泊約款を置いておくと信頼感が上がる