最高の客室は自分の部屋

お客様が自分の部屋のように落ち着く客室にするには

お客様ごとの客室の使用方法

宿を運営していると分かることですが、お客様ごとに客室の使用方法が少しずつですが違っています。

 

もちろん客室内にカメラやビデオがあるわけがないので、お客様がチェックアウトされた後の、清掃時に違いが分かる程度です。

 

シーツの乱れ具合や机と椅子、コップの置かれている位置などが違っています。

 

お客様一人一人にとって、理想とされる備品の位置があり、備品や寝具類の理想的な使い方があるということが、この少しの違いから分かります。

 

お客様にとって一番リラックスできる理想の客室とは自分の部屋だということなんですね。

 

なので、施設と設備の評価を上げるポイントとしては、いかにお客様に自分の部屋のように客室を使ってもらえるかが大切になります。

 

引き算ではなく、足し算の考え方

宿の客室をお客様に自分の部屋のように使ってもらうためには、引き算ではなく、足し算の考え方で工夫をしていきます。

 

一人暮らしをしたことがある人は、自分で新しく部屋を借りたときのことを思い出してみてください。

 

一番最初の何もない部屋とダンボール箱が山積みになっている状態から、少しずつ家具が増え、食器が増え、家電製品が揃い、観葉植物を置いてみたりしていきます。

 

何もないところから自分の部屋を作っていくので、自分の部屋に愛着が湧き一番リラックスできる場所になるのです。

 

逆に入居する時から家具家電、食器や小物など、全てが揃った部屋に愛着が湧く人はいないと思いますし、どこか他人の部屋のような感じがして落ち着かないのではないでしょうか。

 

この最初から全てが揃った部屋を少しずつ自分の好みに変えていったとしても、初めから作った自分の部屋のようには愛着が湧かないのです。

 

このことが引き算ではなく、足し算の考え方が大切になる意味になります。

 

愛着の持てる客室

客室の小物類が最初からこと細かく決められた位置に設置されていると、自分の理想の場所に移動させたとしても愛着は湧きません。

 

小物類は一箇所に集めておいて、机や洗面台の上は何も置かず、お客様の好きなレイアウトで設置できるようにすれば、お客様に客室に愛着を持っていただけ、客室の評価を上げることに繋がっていきます。

 

アメニティーセットを客室には置かずに、レセプションの近くにまとめて置いておき、お客様は自分が必要なものだけを持っていくことができ、さらに種類も数種類から選べるようにしているシステムのビジネスホテルもあります。

 

そのホテルは歯ブラシの硬さも選べたりしていましたが、やはり口コミの評価も高くお客様からも好評を得ています。

 

客室が1番綺麗な状態をまず見ていただく

お客様がもしかしたら必要とされるかもしれないと考え、最初からあれこれ所狭しと客室内に備品類を置いておいていませんか

 

まずは客室には余分なものを置かずに、一番清潔で綺麗に見える状態をお客様に最初に見てもらいましょう。

 

その後で、お客様の好きなように好きなものを好きな場所に置いてもらうことが、口コミ評価を上げるためには効果的です。

 

客室が広く余裕がある場合はアメニティーや小物類をまとめておく場所を作る

 

客室が一般的な広さの場合はレセプションで好きなアメニティーを選んでもらう方式がいいでしょう。

 

ポイント

 

□ お客様が初めて客室に入ったときに、できるだけ客室内をシンプルにする

□ お客様が自分で自分の好きなようにレイアウトできるように

□ レセプションの近くにアメニティーセットをまとめて置き選べるようにする