お客様ごとの旅の目的

お客様の旅の目的に適ったロケーション

目的によって良いロケーションにも悪いロケーションにもなる

お客様はあなたの宿が旅の目的に適ったロケーションだったかどうかを重視されます。

 

なので、お客様の旅の目的によって良いロケーションだったり、悪いロケーションだったりと変化していきます。

 

旅の目的が出張などのビジネスなのか、観光なのか。それぞれの目的について、お客様毎の特徴や求めるものを次の項目で見ていきましょう。

 

観光目的の場合

お客様にとっては初めての場所

観光目的でご宿泊されるお客様にとって、あなたの宿のあるロケーションは初めて訪れる場所の可能性が高いです。

 

一度、自分の宿のある場所を自分が初めて訪れる場所なのだと想像してみてください。

 

初めて訪れる場所で何が起こるか。日常生活と何が違うのか。

 

それは日常生活の場合は、移動中に目に入る大体の情報が既に脳内にインプットされているので、脳内の情報処理量が少なく、景色に費やされる能力が少なくなり、他の情報に意識が集中できます。

 

毎日歩いている道だと歩きながら携帯を操作したり考え事をしながら歩いたりしますよね。

 

逆に初めて訪れる場所では、情報量が多すぎて脳内の処理能力がフル回転していると思います。

 

ということは、情報が多いほど脳が疲れる = リラックスできないということになります。

 

宿までの移動手段

宿に来られるまでの交通機関が車か電車かによっても変わってきます。

 

普段から車の運転をしないお客様は別ですが、日常的に車で移動されているお客様の場合、実は脳が処理する情報が少ないのでリラックスしやすかったりします。

 

なぜなら車の中は密室で見知らぬ人がいるわけではありません。

 

また運転中にもっともよく見るアスファルトの道路や標識も日本全国どこでも一緒です。

 

その点、電車などの交通機関で来られるお客様は、場合によっては見知らぬ人の隣に座り、初めてくる場所を手探りで歩きながらいらっしゃるので緊張の度合いが高いです。

 

駅に宿が近い場合、ロケーションの評価が高くなるお客様がいることは否定できませんが、緊張した状態で宿に到着しチェックインされるということは他の評価項目に悪影響を与える可能性があります。

 

たとえ宿が駅から近い場合でもお客様が楽に宿に到着できたとは限らないのです。

 

お客様の旅の目的に適ったロケーションとは

観光目的で旅をされるお客様で駅自体が目的地のお客様は滅多にいらしゃらないと思います。駅の周辺にある観光スポットが目的なのです。

 

観光スポットの場所は、お客様が屋外で一番長く時間を過ごされる場所でもあります。

 

景勝地も神社仏閣も敷地がとても広いですよね。その広大な場所を一日中歩いたあと宿に戻るのに、宿泊先が現在地から遠く離れていたら、宿が駅に近くても疲れてしまいます。

 

観光スポットに滞在する時間が一番長くなるように計算して旅の予定を組み立てているお客様にとって、目的に一致しているのは駅に近い宿ではなく、観光スポットの近くにある宿の方なのです。

 

ただし、慌ただしく、盛りだくさんの旅程を組まれるお客様の場合では駅の近くの宿が目的に一致しています。

 

ロケーションの口コミ評価が9.5点を超える宿は、宿の場所が、お客様の旅程の計画の一部として組み込まれ易いような場所にあることが多いのです。

 

ビジネス目的の場合

仕事が終わるまで宿のことは頭にはない

ビジネス目的でご宿泊されるお客様の場合、その宿のある地域へは出張などで何度も訪れているかもしれません。

 

そうであればお客様にとっての定宿が既にある可能性があります。

 

なので、ビジネス目的のお客様があなたの宿にご予約されるときは、初めてその場所を訪れる場合か、定宿にたまたま空室がなかったため止むを得ずご宿泊のご予約をされた場合の2つのシチュエーションになります。

 

後者の場合は既に知っている場所なのでリラックスした状態で宿まで来ることはできます。

 

前者の場合はどうでしょうか。

 

観光目的の場合と同じだと思われるかもしれませんが、ビジネスで初めて訪れる場所の場合では、予約時には宿の情報を確認しますが、宿に泊まること自体はお客様の目的ではなく、仕事をするための手段の一つでしかないため、仕事が終わる瞬間までは宿のことは頭にはありません。

 

お客様に余計な手間がかからないように

お客様は仕事が終わったあと、レンタカーの車内や街のどこかの路上で唐突に宿への経路を調べ始めます。

 

ということは、

 

観光目的のお客様のように宿への経路のスタート位置が正確には想定できません。

 

なのでビジネス目的のお客様の場合は安心して宿に向かえる方法を別に用意する必要があります。

 

それは余計な手間をかけさせないことです。

 

車の場合、駐車場の場所や事前に駐車場の利用を連絡しないといけないのか、駐車料金の支払い方法はどうなっているのか、憶えておく必要があったり、小銭を用意しなくてはいけないなどです。

 

ロケーションの項目とは違うと感じるかもしれませんが、根本的な考え方は同じです。

 

宿に来るのに余計な心配を無くすためにはどうすればいいのか。

 

駅前の宿がビジネス目的でご宿泊されるお客様にとって人気なのは、食べ物だったり、移動だったり余計な心配をしなくていい一番の場所だからなのです。

 

ポイント

 

観光目的の場合

 

□ 初めての場所は緊張してしまう。混雑する駅ならなおさら

□ 日常から車を使うお客様は移動中もリラックスできる

□ 旅の目的は駅ではなく観光スポット

 

ビジネス目的の場合

 

□ ビジネスのお客様には余計な手間がかからないようにすること

□ ビジネスのお客様にとって余計な心配をしなくていい場所は駅前の宿