海外からのお客様が多い観光地
ホテル、旅館、ゲストハウスなど、どのタイプの宿であっても、海外からのお客様は毎日ご宿泊にいらっしゃられていると思います。
私が運営していた宿の場合でも、6割が日本のお客様で4割が海外からのお客様でしたが、海外のお客様向けにもっとアピールすれば比率は9割になっていたと思います。
宮島という場所が特殊なのかもしれませんが、何もしなくても4割は海外からのお客様で埋まっていました。
国別に見てみるとスペインとフランスからのお客様、そして台湾からのお客様が多かったです。
海外のお客様は、設備や客室の備品の扱い方や、観光の仕方も日本のお客様とは少し違っていました。
そんな海外のお客様の特徴、そして対応策を紹介させていただきます。
巨大なスーツケース
許容される駅から宿までの距離
とにかくスーツケースが大きいです。
駅から巨大なスーツケースを宿まで持ち運ばれるので、宿が駅から遠いと不便と思われるかもしれません。
ですが体格の違いなのか、許容される駅から宿までの距離が日本のお客様より長く、少しぐらい遠くても気にされないお客様が多かったです。
駅からの距離よりも、客室が狭くてスーツケースを広げる場所がない方が不便だと感じられています。
宿側としても、海外からのお客様を想定していない間取りや施設だと、巨大なスーツケースで客室内や施設内をガンガンぶつけられて痛むのが早くなってしまいます。
床材にカーペットやフローリングを使用している宿は頻繁に張り替えをしなくてはならないでしょう。
収納力の高い棚
専用のスーツケース置き場があれば一番ですが、お客様からすれば、大きいスーツケースを観音開きに開いた状態で客室内に置いておくのが理想ではないでしょうか。
しかし巨大なスーツケースを2つも観音開きで置ける専用置き場がある宿なんて滅多にないでしょう。
ですが、連泊のお客様が客室の清掃をスタッフにご依頼されるときは、ほとんどのお客様はスーツケースを閉じ、鍵を閉められていると思います。
お客様が外出時にスーツケースを閉じられておくのは、清掃の邪魔にならないためですから、清掃の邪魔にならない位置に収納力の高い棚があれば、客室が狭いことによる不便さを解消できると思います。
スーツケースを開けるような場所の近くに広めの棚があれば、喜んで使ってもらえると思いますし、客室内も綺麗に見てもらえるでしょう。
日本人のお客様との違い
細かな違い
海外からいらっしゃるお客様に接客していると、基本的な部分は日本人のお客様と同じですが、細かな違いがあったりします。
例えば、日本人のお客様よりもレインコートを使用されているお客様が多いでし、基礎体温が高いお客様も多いです。
なので夏は冷房をガンガンに使われますし、冬はあまり暖房を使われなかったりします。
あとは、オランダの人は身長がとにかく高い印象です。2mを超えるお客様もよくご宿泊に来られていました。なので、身長の高い人用のベットを何組か設置してある客室がありました。
海外旅行はとにかく楽しみたい
海外のお客様は、あまり旅程を詰め込みすぎずに、ゆっくり旅をされているお客様が多い気がします。
そして、とにかく楽しそうな雰囲気があります。
日本人のお客様が海外に行くときも同じですが、非日常の外国に行くとワクワクしますよね。
なので、私の運営していた宿でも、なるべく楽しい雰囲気で接客するように心がけ、白けた接客にならないように注意をしていました。
海外留学の経験のあるスタッフがいる宿だと問題ありませんが、スタッフが英語で会話できるだけでは分からないような、会話における文化的な違いもあります。
アメリカの人と会話するときは、必ず相手のどんなところでもいいので褒めるマナーがあったり、会話で相手を楽しませることができないと、誰も話してくれなくなったりします。
海外旅行のお客様は楽しさを重点に評価されますので、楽しければ多少のことは気にせず満点をくれますが、楽しめなかったら、はっきりと理由も明記して低評価の口コミを残されます。
巨大なスーツケース
□ 海外のお客様は駅までの距離より客室の狭さの方がきになる
□ スーツケース用の場所がなくても、棚をつけておけば不便さは解消できる
日本人のお客様との違い
□ 基礎体温が高いお客様もいらっしゃるので冷房は強めにできるように
□ 海外からのお客様には、楽しさをアピールし、白けた接客はしないこと