客室を選んでいただくサービス
高評価につながるサービス
お客様に客室を選んでいただく。
これは海外の高級リゾートホテルなどではあるサービスです。
チェックイン時間が早ければ、準備できている2つの客室を見せてもらい選ぶことができます。
お客様は実際に客室を見比べてから選択されていますので、客室に少しの不都合があったとしても、自分自身の判断能力を良く見せたい心理から、お客様自身が客室の味方となりフォローをされるようになります。
また閑散期において客室に空きがある場合であれば、お客様にその旨を伝えた上で客室のグレードアップをするサービスをしている宿もあります。
このサービスは口コミの評価を重視すれば当然だと私は思います。
1部屋は1部屋です。部屋が広い分だけ掃除にかかる時間は少し長くなるかもしれませんが、かかる原価は1セット200円から300円のシーツ代やアメニティーセットの費用であれば、普通の客室とほぼ同じ費用です。
ただし、何も知らせずに客室をグレードアップしてはいけません。
ちゃんとお客様に「たまたま空いていたので」などと言うことが大切です。
こちらの好意をしっかりと伝えることは、お客様にとっても嬉しいことです。
北向きの客室と南向きの客室
例えばチェックインの際に北向きの客室と南向きの客室を選んでもらう場合、「北向きの客室の方が少し広いです」と一言付け加えても、ほとんどの方が南向きの客室を選ばれると思います。
たとえ南向きの客室が狭くてもお客様自身で選択されているため、満足してもらえます。
また客室に限らず、何かを選ぶことができるという状態はお客様からとても喜ばれ、お得感が強いです。
さらに、選んでいただくという過程ができることで、スタッフがお客様とマンツーマンで会話ができる貴重な時間が増え、スタッフの印象を良くする効果も生まれます。
記憶に残るのは驚き
キャッチコピーを超える実物
都会のオアシスと呼ばれている場所があります。
もちろん実際のオアシスではないので、海が見えるわけでも、山が見えるわけでもありません。
視界がひらけていて開放感があるかもしれませんが、ひらけた景色の先には必ず高層ビルがあったりします。
逆に、高層ビル郡の綺麗な夜景が見えることを宿の売りする方が口コミの評価的には効果があります。
集客力を上げるために、魅力的なキャッチコピーを使う方法がありますが、口コミの評価を上げるためには、気をつけてキャッチコピーを選ばなければいけません。
宿にキャッチコピーをつける場合、キャッチコピーよりも実物の方が優れているようにしなくては口コミの評価は上がりません。
お客様の予想を超えることが重要
実物よりも魅力があるようなキャッチコピーをつけた場合、たとえお客様の予想された通りの宿だったとしても、予想を超えるようなサプライズ的な感動がありません。
お得感の評価は、お客様の予想を上回ることで上がります。
私が運営していた宿の口コミにも、「予想以上」という嬉しいフレーズがよく含まれていました。
逆に、予想を超える驚きがなければ、宿の売りになるような素晴らしい設備があっても、お客様の記憶には残りにくいので、評価は上がりません。
お客様の予想を超えることでお客様の記憶に残り、後日、口コミを書く際に感動した思い出が蘇るのです。
客室や館内の写真もワザと広く見えるように広角レンズで撮影するテクニックもありますが、お客様が実際に客室に入ったとき、どう思われるでしょうか。
逆に普通のレンズで撮影された客室は実物より小さく見えるので、お客様が実際に客室に入ったとき嬉しい誤算のようにお得感を感じてもらえ、良い印象が記憶に残ります。
客室を選んでいただくサービス
□ 部屋をお客様自身で選べるサービスは満足度が高くなる
□ 北向きの広い部屋より南向きの狭い部屋が選ばれる
記憶に残るのは驚き
□ 実物を見てがっかりするようなキャッチコピーは使わない
□ 予想を超えてはじめてお得感の評価が上がる
□ 予想を超えた驚きがないとお客様の記憶には残らない